2016年10月開催(第25期開講)

2016/10/31

2016年10月16日より第25期 臨床研修会月例会が開講しました。

今年も「脈診を学びたい」と思われる鍼灸学校在校生・鍼灸国家資格保有者の方々が集まりました。
講師一同、受講生に負けないように、日々励んでいきたいと思います。

[基礎科]
薗田代表の「脈診について」の講義がありました。

実技では、薗田代表が受講生に証立てをして本治法を行い、鍼を行う前と後に脈診をし、その違いを感じ取っていただきました。
1回では、治療前と治療後の違いを感じ取ることはなかなかできません。
焦らず、多くの方の脈診をしていただきたいです。

[臨床科]
薗田代表が「沈脉」と「伏脉」の講義を行いました。

「沈脉」は、寒え、瘀血(悪血)を顕す脉状です。経絡病症では、寒邪が陰の経絡に侵入し栄衛の気が収縮して流れなくなることにより診られる脉証です。
臓腑病症では、七情の気の偏勝により、気血が滞り、臓の働きが阻害されて寒えて虚証となり、瘀血を生じ内熱を発生している状態の脉証です。→旺気実証(陽経)
「伏脉」は、長期にわたって寒湿が入り、栄気、栄血、気血が流れないを意味する脉状です。慢性疾患、瘀血を顕します。経絡病症では、寒湿が久しく侵入することで栄衛の気が結し凝っている状態を顕す脉状です(下虚上実)。
臓腑病症では、七情の気の偏勝により気血が滞り、これが長期に渡ることにより臓の瘀血は増し、臓は寒え気血が全く動かないために気血有余が大きくなっている状態の脉証です。→旺気実証(陽経)

実技では、2人1組で本治法、標治法、局所治療を行いました。
基礎科から臨床科に上がったばかりの受講生は、単刺での治療に戸惑っていましたが、徐々に脈状を学んでいってほしいと思います。