2016年2月開催

2016/03/01

2016年2月28日に臨床研修会月例会(講習会)を開催しました。

[基礎科]
善木先生が「脈診と陰陽五行」の講義を行いました。

陰陽五行は、東洋医学の特に経絡治療の最も基礎となる概念です。
身体における陰陽の考え方、脈の陰陽、また、五行の相生、相剋関係について説明がありました。

実技では、主証の決定と経穴の位置確認、刺鍼をはじめの頃よりも上達されてきたように思います。
補法で抜くべき鍼がなかなかうまくいかず、苦労されていました。


[臨床科]
薗田代表による「微脈・沈脈」の講義を行いました。

「微脉」は、気血不足を意味し体質素因、遺伝的素因が強く、命門、三焦の気がもともと弱いことを示しています。
経絡病証では、精気の虚により風暑が侵入し易くなり各経絡の働きに支障を来たします。
臓腑病証は、精気の虚に七情の気の偏勝が内因となり発症する訳でありますが、三焦命門の気がもともと弱い為に、脾胃の働きも弱く気血の生成が少なく臓が寒えやすくなり気血の流れが滞ります。

「沈脈」は、寒え、瘀血(悪血)を顕す脈状です。
経絡病症では、寒邪が陰の経絡に侵入し栄衛の気が収縮して流れなくなることにより診られる脈証です。
臓腑病症では、七情の気の偏勝により、気血が滞り、臓の働きが阻害されて寒えて虚証となり、瘀血を生じ内熱を発生している状態の脈証です。→旺気実証(陽経)


実技では、珍しく脾虚証の方がおられ、受講生皆が脈を診て、治療前と治療後の違いを確認されていました。


(※受講生が鎖骨骨折の為、横向きで施術を行ってます。高齢者の施術の練習にもなります。)